「英検」と言うと、何だか難しそう。
「英語絵本」と言うと、何だか気軽(簡単?)そう。
それぞれを一言で表すと、そのように考えられがちです。
絵本は基本的に子どもが対象、英検は「大半は大人」の幅広い年齢層が対象だからかもしれません。
絵本は絵がたくさんで「お楽しみ」、英検は字がたくさんで資格試験だからかもしれません。
新しいご縁で、お子さまの英検対策のレッスンを担当させて頂くことになり、最近の過去問題を検証する機会が増えました。
そんな中、結構、英検の問題と絵本に出てくる表現で共通する内容に出会います。
●英検2級の過去(2012年度第二回)の問題より●
文意に沿って1-5を並べ替えなさい。
A: Gloria, what happend to your new bag? It looks terrible.
B: Well, my dog chewed on it last night. I should ( ) leave it on the sofa.
1. than 2. known 3. to 4. have 5.better
正解は、
have known better than to の順番になります。
(実際の問題は、2番目と4番目の語句をこたえる形式)
ポイント:
①should have done ~するべきだった(のに)
②know better than to ~するほど愚かではない
訳すとしたら:
A:グロリア、あなたの新しいバッグどうしたの?ひどいね。
B:昨夜、うちの犬がかじったの。ソファに置きっぱなしにするんじゃなかった。
上の問題を解くための大きなポイントになるのが、ポイント②の表現
know better than to ~するほど愚かではない
の理解になりますが、我が家にある絵本にも登場しています。
↓ ↓ ↓
●The Berenstain Bearsシリーズより●
お互いに虫の居所が悪いのか、朝からケンカをしている兄クマと妹クマ。兄クマより先にバスルームに入った妹クマは、(兄を困らせるために)どうもわざとゆっくり身支度をしている様子。「早く出てこい」とばかりに、ドアを強くたたく兄クマに、パパが語りかけるシーンです。
拡大&下線で
"you know better than to shout at your sister."
朝起きたばかりで、あまり状況を把握していないパパが、ドアを叩きながら妹に対して叫ぶ(shout)兄クマをたしなめているシーンです。
絵本と英検は全く別物のような印象を受けるかもしれませんが、どちらも実践?英語、つまり実際に使われている内容です。
このような英検に関する発見があれば、またこちらでご報告したいと思います。
最後に、絵本は基本的に子どもが読むことを対象にしているのに対して、現在の英検は「大人(が大半の幅広い年齢層)」が受験するのを前提に作られていますので、どうしても状況設定が「大人向け(ビジネスシーンだったり、レストランやホテルの予約の会話など)」となるということが避けられません。
幼い頃から英語に親しんできたお子様の場合、英語運用能力レベルは受験級に沿ったものでも、この部分が英検受験の壁になることが多いようです。
しかし、英検の長文問題などのトピックによっては、時代や新しい研究に即したとても興味深いものがとても多く、小学生なら学年によっては、その内容自体を十分学べる力もあるとも感じます。
- インターネット会社の地図サービスを使っての環境保護
- 新しいボランティアの形
- 現代の洗濯機の技術
などなど、多岐に渡ります。英検問題に出てくるトピック、テーマを題材にした、「(結果として)英検合格にもつながる、英語での学びの環境」も将来作ることが出来ればと考えています。
いつもより、少し「かため」の話になりました。
遊び中心の「幼児英語」のその先の英語環境についても、更に考えたいと思っています。
ご紹介した過去問はこちらから。
最新の過去問題は、日本英語検定協会のサイトからご覧いただけます。
ますます、冬らしくなってきましたね!!
温かいお茶や飲み物でポカポカ、風邪予防にビタミンも摂取してくださいね。
Stay warm, everyone!
Write a comment